2022-04-06から1日間の記事一覧

タイトルと文体、著者名にも個性有りまくり - おれは暗黒小説だ A.D.G. 著 岡村孝一訳

アル中の犯罪小説家がクリスマスの日に面倒に巻き込まれる話。 家出した作家は、たどり着いた先で豪邸に住む年老いた金持ちから若い妻の種馬になって欲しいと頼まれる。女と顔を合わせたところ、なんとその相手は自分の妻にしか見えない女だった…… 最初から…

黒人を普通にニガーと呼んでいた頃の古き良き物語 - ハックルベリー・フィンの冒険

トムソーヤの相棒のホームレス少年。アニメしか知らなければハックのイメージはこんなものだろう。 この本ではハックが主役であり、彼の一人称で語られている。牧歌的な語り口は、殺人などの凄惨な場面ですらあっけないほど簡素な言葉でつむぐ。 行動や思考…

第130回直木賞候補作 生誕祭 - 馳星周

バブル期を舞台にした成金たちの狂騒と騙しあい。 鬱屈した日々を送るディスコの黒服(21歳男)が、金の亡者と化した幼馴染の元カノと再会し、物語は動きだす。 全編これもう金とセックスと嘘の話にまみれている。他には酒と暴力と数々のブランド品。ここま…

イタコ芸人の息子が語る - 幸福の科学との訣別 私の父は大川隆法だった - 宏洋

新興宗教の教祖やその家族が欲にまみれた贅沢な生活をしているのはよくあることなのだろう。この本もその手の生臭い話が頻繁にでてくる。ベストセラーのカラクリ、幸福実現党の実態、二世信者の女優の話、総裁と副総裁の離婚話などなど極めてワイドショー的…