2022-05-16から1日間の記事一覧

★無軌道な若者たちを描いたオランダの青春映画 - インモラル・ゲーム 淫らな遊戯

オランダの田舎に住む17、18歳の男4×女4の青春映画。裁判からスタートし、さかのぼって複数の登場人物の視点から物語が進んでいく。売春したり仮面を被ってポルノを作ったり、恐喝したり、乱交したり、秘密基地で酒を飲んだり、ゲーム感覚で色々やらかしたあ…

激しく微妙な作品 - ホドロフスキーの虹泥棒

メインの二人(泥棒と引きこもり)が中途半端すぎて退屈。やはり、脚本を他人が書いているのがつまらない元凶か。小人やサーカスが出てくるところは御大の定番であるとしても、見せ場が少なすぎるのだ。 ラスト付近の地下道の水責めは数少ない見どころの一つ…

フランス映画らしい混沌 - コスモス

バクチクのボーカル櫻井敦司風のイケメンが主役、ポゼッションの監督の遺作らしい。 詩的というか、哲学的というか、演劇的というか、衒学的というか、適当なのか練りに練ったのか判別が難しい。稀に見る一筋縄ではいかない作品であることは間違いない。 め…

これも一種のマザコンになるのか? - 少年は残酷な弓を射る

我が子をまったく信用していない神経質そうな母親と、幼少期から母親を憎むサイコな少年の物語。 平凡な原題から素晴らしく美しく訳された邦題に惹かれて鑑賞。最大の見せ場になりそうな場面を省略することによって虚無的な印象が加速している。 書簡体で書…

虹を掴む男のリメイク - LIFE

重篤な妄想癖のある男が主役。キモオタ風の性格からアクティブな理想の自分なるまでの成長がきわめて短期間で描かれている。 日本だったら絶対に主役は10代後半から20代前半の設定だろうな。

イカれた島の儀式 - ウィッカーマン

ニコラス・ケイジのリメイク版も普通に面白かったけど、オリジナルのイカれっぷりには遠く及ばないのだな。 性に寛容な島んちゅと、熱烈な教会信者である童貞の警部のやりとりがまんま不条理劇で閉じられた民主主義の恐ろしさを確認できる。 作中はケルトな…

御大フルチ監督のマカロニ・ウエスタン - 荒野の処刑

ビヨンド等、支離滅裂なホラーを量産していたフルチとは思えないほど真っ当な作品。予備知識なくこの映画を観てもフルチが監督だとはわからないのでは。 内容は、そうでもない。詐欺師、娼婦、酔っぱらい、黒人が町から追い出されて酷い目にあうだけ。しかし…

実在の人物らしいが - キング・オブ・ギャングスター

看板に偽りあり。まったくキングじゃなくて仲間が数名いる程度。住んでる場所も普通のイギリスの戸建てという慎ましさ。 実在の人物の映画化だからある程度は似せているのだろうけど、弱い相手にはトコトン強気だが、大手に詰められると即引退を考えるのはち…