板前鬼政

鬼神のような腕前のシスコン板前が大暴れ! 料理漫画は主役が無理やり勝負に巻き込まれるパターンが多いが、鬼政は笑顔で喧嘩を売るようなMAJORの吾郎並みに好戦的な男なので日本各地で暴れてしまう。

 

料理漫画にありがちなことに、敵役は人間のクズが揃っており、刃物で刺してきたりデキレースを仕掛けたり、無茶苦茶なハンデを要求してきたりします。まっとうに戦って苦労したのはなんと一人だけ。ロックに狂った天才料理人の勝負のときだけ。

 

包丁勝負の料理漫画は味よりも見た目や技巧で勝負が決まることが多いのはちょっと残念なところ。

 

主人公の妹狂いはほとんどPTSDレベルであり、赤の他人を見ただけでフラッシュバックして立ちすくんだり、幻覚症状があられたりと、ほとんどサイコホラー。ビシッとしたラストはなかなかかっこよいが、作者の別作品でその後が描かれており、そちらはなんとも……な展開。