なぜいじめっ子は殺されたのか? - ジム・シュッツ 翻訳山口 和代

2001年にラリー・クラークが監督した映画『bully』の原作本。 93年にアメリカで実際に起こった殺人事件のルポ。

10代の若者たちがいじめっ子の友達を寄ってたかって謀殺するストーリー。実話。事件の構造としては船橋18歳少女殺害事件とかなり似通ってる。恨みの強いやつが周りを巻き込んで犠牲者を残忍に殺害、犯行後に他の人間に吹聴して通報され御用といった具合に。

 

自称ギャングの殺し屋の無職は出てくるわ、売春組織の話があるわで結構な人数が関わっている。 杜撰な計画と責任のなすりつけ合いをしたり、最後まで見苦しい。

 

映画では丸ごとカットされていたが、本には主要二人のSMと同性愛興味がしっかり書かれており、すこぶるおぞましい。 ゲイクラブでAV男優役の男をナンパして二人でいじめる描写はとくに悲惨。

 

なお、映画では似非ギャングのCMF(クレイジーマザーファッカーズ)の殺し屋をKIDSの主役でヴァージンキラーだったレオ・フィッツパトリックが演じている。