アクティブな犯罪者の代表ともいえる市橋達也の逃亡記。令和現在よりも街にカメラの数が少なく、人が動画を撮ることもずっと少ないころの話ではあるのだけど、意外とフラフラしてても捕まらないもんだなぁ、という感想。
事件が起こった行徳は、インド人をはじめ他のアジアンや中東など外国人がやたらと住んでいる地域。都内から近いのに家賃も安く、道も広く様々な店があって住むには便利な場所である。TDLの花火の音も聴こえる位置なのでマニアにはたまらないだろう。
この男、なかなか器用である。島で暮らす描写や、ドヤ街を渡り歩くところなどお気楽な普通のライターとは気合の入り方が違う。わざわざ病院で整形しなければもっと長期間逃げられていたのは間違いない。身勝手な無職の殺人者のわりに順応能力は相当高いため彼は完全に道を誤ったようだ。