一人の女性のきわめてパーソナルなアルバム - リサ・ゲルマーノ Geek the Girl

チープな音色でロシア民謡っぽいメロディが数十秒流れたあと、生々しいギターにのせて情念系の女性の歌がはじまる。歌詞を意識しなくとも幸せな内容ではないことは十分に伝わってくる。

にしてもこの暗さは……ゴシックやホラーのような暗さではなく純粋に暗い。バイオリンの旋律、SE、高音をイコライジングした音作りも赤裸々なイメージ作りに貢献している。よれたような録音もあってほとんどデモテープのような質感だ。陰鬱な曲が多いが、最後のStarsだけはいきなり前向きな雰囲気の曲で一気に救われた気がした。

Lisa Germano - Trouble

個人的にはこのアルバムのベストトラック。