ゴアトランスの大御所shaktaの別ユニットである KAYA PROJECT のライブ。シュポングルを意識していると思うんだけど、サイビエントのアートフォームなら似通って当然か。ゆるく踊る客の雰囲気も良い。
風のような、湯が沸きかける音のような、炭酸が弾けるようにも聴こえるノイズが鳴り、やがて摩耗した音が反響し続ける。ディテールに集中すればするほど反復の魔力と、頭の中で音の粒で遊びたくなるような仕掛けに持っていかれる。
ヴァイナルを1万枚以上所有するDJながら曲作りはハードウェア中心ではなく、propellerheadのreasonを使用しているそう。Rolandの3種の神器やJunoを使っていると言われたら普通に信じてしまいそうな質感は見事。
5年ぶりのアルバム。前作よりはまだ情があって聴きやすい。最大同時発音数は少ないものの、ヘッドホンで丁寧に聴かなければ細部を逃してしまうような作り。このアルバムに5年ずっと取り組んでいたわけではないだろうけど、こういう音を作るのは相当孤独な作業だろうな。
youtubeで公開されて2ヶ月ほど経過しているが、再生数は30~150回ほど。聴けば気に入る人は少なくないと思うんだけどなあ。