最初にこのジャケットを見たのはいつだったか……中学生のときに読んだ雑誌、邦楽のアーティストがお気に入りのアルバムをあげているコーナーとかインタビューだったはず。その時の話の内容は覚えてないけど、ジャケットの印象は、荒いモノクロ効果も手伝い、この女の人はきれいなんだけど病的だなあというもの。
https://youtu.be/h9qIGodHMTY?si=t0Jo_X1rFR3tAC93
実際に音を聴いたのはそれから数年は後で、最初の曲以外は変な音楽だと感じて正直好きではなかった。それから筋金入りの洋楽マニアになってから再度聴いたらびっくりした。1969年にこんなに逸脱した音を出しているアーティストがいたのかと。
お洒落、前衛、実験、ポップ、民族、宗教色が絡みつき、一曲一曲が楽しくてしょうがなかった。曲が終わったあとの曲間の無音にまで緊張感が満ちていた。一部の楽曲で使われている摩耗し、呪術的で残響がうねるようなリバーブが効いたパーカッションの処理が気持ちよい。