ユーモア風刺小説 - 小鼠 ニューヨークを侵略 - レナード・ウイバーリー

ヨーロッパの架空の小国(人口6000人)が経済的理由のためにアメリカ(ニューヨーク)に攻め込む話。鎖国はしていないものの、兵士の装備は14世紀で止まっており、ニューヨークまで行くのも他国の船に乗せてもらうという弱小ぶり。しかし、実質完全勝利で帰…

男の消費をテーマにしたマーケティング本 - 男の仮面消費

ブックオフの100円コーナーで購入。男の消費活動をビジネス仮面、恋愛仮面、父親仮面、仲間仮面、自分仮面、そして素顔の6つの分類に分けてアプローチ。 合間合間に島耕作の弘兼憲史や、モンハンのプロデューサー、テレビや雑誌関係者のインタビューが入る。…

猟師の肉は腐らない - 小泉武夫

発酵仮面こと小泉先生とターザンの異名をもつ猟師との魅力的な邂逅。電気ガス水道も通ってない福島の山中に犬と共に暮らす猟師の家に泊まりに行く話。猟銃を頼りに犬と生きるなんてほとんどまんが日本昔ばなしの世界だ。読んでるだけでワクワクする場面の連…

ハードボイルドの傑作 - 野生の証明 森村誠一

限界集落で村民皆殺しのスプラッターな事件が発生。そして月日は流れ……金と子飼いのヤクザを従え街を支配する一族と対決する主人公だったが、自身は半殺しにされたり、協力者が死んだりとロクなことがない。やがて物語は超常的な展開を見せはじめアグレッシ…

マインドフルネスの大家 - ビーイング・ピース―一枚の紙に雲を見る - ティク・ナット・ハン

エッセンシャル思考の本に取り上げられていた僧の著作。書き出しからいきなり、人生は苦しみに満ちています、ときたもんだ。たこ焼きみたいな顔したおっさんのたわ言でもきいてやるかって具合で読み始めたんだよ、俺は。感想は……スピリチュアルすぎるぜよ。…

作詞少女: 詞をなめてた私が知った8つの技術と勇気の話

オォォウ、こいつもevil。そこいらのホラー小説よりゾッとする一冊だったぜ。先に読んだ作曲少女に続き、アニメを文字に落とし込んだラノベ文体に目眩がしたからなんだ。まー、俺はキツかったが、気になんねえ奴はふつうに読めんだろうな。屋上や海やお泊ま…

作曲少女~平凡な私が14日間で曲を作れるようになった話~ 仰木日向

図書館で手渡されるのが恥ずかしい類いの本だぜよ。んで、キモオタ御用達のラノベ文体に眩暈がして一度本を閉じちまった。コテコテの設定とキャラクターは、きっと作者が読者のために予定調和をあえて盛り込んだ結果なんだろうな。 字も大きく、読むに値しな…

タイトルと文体、著者名にも個性有りまくり - おれは暗黒小説だ A.D.G. 著 岡村孝一訳

アル中の犯罪小説家がクリスマスの日に面倒に巻き込まれる話。 家出した作家は、たどり着いた先で豪邸に住む年老いた金持ちから若い妻の種馬になって欲しいと頼まれる。女と顔を合わせたところ、なんとその相手は自分の妻にしか見えない女だった…… 最初から…

黒人を普通にニガーと呼んでいた頃の古き良き物語 - ハックルベリー・フィンの冒険

トムソーヤの相棒のホームレス少年。アニメしか知らなければハックのイメージはこんなものだろう。 この本ではハックが主役であり、彼の一人称で語られている。牧歌的な語り口は、殺人などの凄惨な場面ですらあっけないほど簡素な言葉でつむぐ。 行動や思考…

第130回直木賞候補作 生誕祭 - 馳星周

バブル期を舞台にした成金たちの狂騒と騙しあい。 鬱屈した日々を送るディスコの黒服(21歳男)が、金の亡者と化した幼馴染の元カノと再会し、物語は動きだす。 全編これもう金とセックスと嘘の話にまみれている。他には酒と暴力と数々のブランド品。ここま…

イタコ芸人の息子が語る - 幸福の科学との訣別 私の父は大川隆法だった - 宏洋

新興宗教の教祖やその家族が欲にまみれた贅沢な生活をしているのはよくあることなのだろう。この本もその手の生臭い話が頻繁にでてくる。ベストセラーのカラクリ、幸福実現党の実態、二世信者の女優の話、総裁と副総裁の離婚話などなど極めてワイドショー的…