久々に真っ当な文学作品に手を出した。思わせぶりなタイトルは裸のランチみたいもので内容には関係がない。ゴーギャンについては最低限以下の知識しかないため実像とは較べることはできず。
主人公は完全に狂言回しに徹しており、冷静でまともな人物。中盤まではライトなドストエフスキーのような人間模様、メロドラマが展開され、後半は地獄の黙示録ばりにジャンルが変わって冒険小説風のインパクトをもたらしてくれる。1942年に映画化されているが観る気は起こらない。小屋の絵が出てくるかはわからないが、文章から立ち昇ったイメージほどは鮮烈ではないだろうから