同時期に人気を博した『特攻の拓』『今日から俺は!!』『ろくでなしブルース』『湘南純愛組』と比べるとかなり下品な漫画です。 とにかく作者の下ネタ、時事ネタ、パロディを絡ませた言語センスが尋常ではなく、よくもまあ週刊連載でこれだけ次から次へととひねり出せたものだと感心できます。作者の加瀬さんはコピーライターや週刊誌、スポーツ新聞の煽りを作る仕事をしても大成したのではないでしょうか。 ストーリーは最弱の主人公が捨て身のハッタリで抗争に勝利して成り上がる流れが基調となっています。インフレ型のバトル漫画よろしく、どんどん活動範囲が広がって新しいキャラが投入され続けた結果、後半はグダグダになります。 喧嘩と下ネタがメインの漫画ですが、ときどき見せる人情モノの回が何気に完成度が高く、特に純菜が小山をお父さんと呼ぶ話などはジーンと胸にきますね。なお、現在月刊マガジンにて正式な続編である『くろアゲハ』が連載中です。